新生活の始まりは夢いっぱいではなかった
今月から主人の新しい仕事が始まりました。
本来なら、日本で新しい上司と同僚たちと新しい仕事、と夢いっぱい希望いっぱいの新生活のはずでしたが、就労ビザがおりるまではスロバキアからリモートワーク。
(仮に日本に行けていたとしても在宅ワークだそうです)
昨年、日本での出張を終えてスロバキアに帰ってきてから、主人は失業保険を需給しました。
そこに至るまでのことを少し書きますね。
※制度は年々微妙に変更されているようですので、あくまで昨年、私の主人が申請した当時のものということ、ご容赦下さい。
日本で働くことは主人の長年の夢でした。出張から帰ってきて、不安定な生活になるのを承知で出張前にスロバキアでの仕事の契約を終了させました。(ちょうど契約更新の時期でした)
安定よりも挑戦することを取ったのです。こんなふうに言うと聞こえは格好良いですけれど、なかなか壮絶でした。もちろん夫婦で話し合い、私も了承してのこと。
スロバキアの失業保険の受給の流れ
スロバキアの失業保険の需給制度ですが、日本でいう住民票のある街の失業保険の役所へ行き、面談と必要書類を提出して申請完了。
本来なら、何度か面談のためにオフィスに足を運ばないといけないようですが、コロナ禍ということもあり、免除になりました。
自己都合退社の場合も半年間、以前の収入の7割ほどの金額が支給されました。支給は毎月ではなく、3ヵ月に一度。まとめて銀行口座に振り込まれました。
また、再就職するまで、毎月の年金の積み立てや医療保険料も負担してくれます。
再就職のサポートですが、ハローワークのように求人を探すことも可能ですが、担当職員が前職に等しいまたは同様の職種や役職を紹介してくれるシステム。
しかし、主人の職種は教育機関での研究職ということもあり、電話でたぶんすぐに見つけるのは難しいです、と言われました。
主人が日本での就職を考えていることを伝えると、そのほうが良いと思います。頑張って!の後に電話は切れたそうです。
さて、半年間の受給期間、少しゆっくり過ごした後に就職活動開始。予想以上に雇用の目処が立たず、失業保険の支給が終了。夫婦揃って無職に。
8ヵ月間、収入なく、貯えを切り崩す生活。先が見えない不安から何度も泣きました。
スロバキアで主人の再就職先を探すことも検討したのですが、ここに来るまで数年を要していたので簡単には諦めきれず。
昨年クリスマスにオンラインで最終面接があり、晴れて正式採用となりました。(もう最高のクリスマスプレゼントやん!)
安堵から泣き崩れました。
失業保険の役所のやりとりは最終的に、就職先の雇用誓約書の要点をメール添付で送信して完了でした。
IDカード一枚ですべてを管理
ちなみに、スロバキアはIDカード一つで個人情報や保険などの履歴を一括管理しています。
日本での就職にあたり、多くの書類を先方に提出しましたが、ペーパーワークが苦手な主人は、「スロバキアなら、IDカード一つで済むのに、なんでこんなに紙がいるねん!」ってぼやいてました。
郷に入れば郷に従えって言うでしょ。
(最後は匙投げて、私が記入しました。日本語の書類の英語での説明文を読むのも嫌になったようです。)
コロナ禍でのロックダウン&長期無収入生活を経て、現在。そんな桜咲く4月の始まり。
(スロバキアは5月にならないと桜は咲かないですが)
写真は今日作ったピロシキ。スロバキアにはないみたいです。
お隣ウクライナでは家庭料理なのにね。不思議。
しかも、本場は焼くのが一般的だそうです。