憲法記念日とデモとコーヒー。

昨日9月1日はスロバキアでは憲法記念日として祝日でした。
そしてこの祝日に合わせて、首都のブラチスラバと第二の都市コシツェでスロバキア政権野党を中心に現内閣への不満を示す大規模なデモが行われました。

現内閣へは2年前の選挙で首相が変わりました。スロバキア語が未だに疎い私から見ても理解に苦しむことばかりの今の政権。自分たちの都合の悪い法を都合良く変え、不正を正義とする手法。スロバキアのデモクラシーはもう崩壊しています。

普段からマスメディアの情報は鵜呑みにしないように気をつけていますが、今この国で何が起きているのか、現状を少しでも肌で感じたくてコシツェでのデモに参加してきました。

静かな怒りを示す人々

30年前の社会主義崩壊、 28年前のビロード革命、そしてスロバキア共和国としての国の独立。
スロバキアの人々は混沌とした世の中の動きの中で国の発展とともに暮らしてきました。
黙っていてはいけない、声をあげるべきときは声をあげる、自分たちが国を動かす。
スロバキアが歩んできた歴史的背景を含め、今回のデモで人々の「政治」の捉え方を見た気がします。

デモは16時から街の中心街で行われました。公式のデモは野党の政治家たちのスピーチを含めて1時間ほどで終了。
デモが終わったあと、カフェで一服していると、外が騒がしくなり、警察の特殊部隊まで駆けつけていました。
(およそ30人くらい)
ジャーナリスト気取りで来といて、肝心なとことでコーヒー飲んでいた私、ジャーナリスト失格。(←いや、そもそも違う)

騒動のあらましですが、ある人がマスクを着用せずにパブに入店、それを見たオーナーが警察に通報、特殊部隊が来る→マスク着用せずに入店した人を連行しようとする→他の人たちが養護する→揉めたという流れらしいです。(道行く人に聞きました)

私たちが入ったカフェの店内ではマスクしている人もいればしていない人もいる状態で、店員は全く気にしていませんでした。今の規制の内容がどうなのかもう誰も把握していないような状況なのです。

それにしても特殊部隊30人はいらんかったと思う。

夜のニュースではデモに参加したのは過激主義者たちだと報道されていました。(え?私たちも?)
しかし実際にデモに参加していたのは一般市民です。子どもを連れた親や年配の方。
なぜそのように報道されたのでしょうか?

私はこのデモで何かが大きく変わるとは思っていません。それでも何かが間違っている今、風向きが良い方向へ変わるきっかけになることを祈るばかりです。

聖アルジュベータ大聖堂の北の塔から街を見下ろす

デモに参加した後、コシツェ中心街の聖アルジュベータ大聖堂の北の塔にちゃっかり登ってきました。
大聖堂横に小さな入り口があり、そこで入場料を払います。(大人一人1.5ユーロ)

聖アルジュベータ大聖堂はヨーロッパ最東に位置する、スロバキア最大のゴシック建築の大聖堂と言われています。
主に15世紀に建てられ、18世紀に塔の部分が修繕されたそうです。

北の塔は階段160段、高さ59.7mあり、登る人たち皆さん息が上がっていました。

塔の上からはコシツェの街が一望でき、天気の良い日は是非とも登っていただいたいです。

近いうちにまた、穏やかで軽やかな気持ちでコシツェの街を散策できますように。

日本ブログ村のランキングに参加しています。
以下のバナーをクリックしてもらえると嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログへ

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *