トラブルと闇のビジネス。

自宅の空いている部屋を一時的な滞在を必要とする人たちへの提供を始めて5日ほどが経ちました。

奔走した5日間

5日前は国境での受け入れ体制が整っておらず、深夜に国境を越えた人たちは寒さを凌ぎ、仮眠をとるためのテントもなく、受付ではパソコンもなくノートには名前や住所などが書き殴られ、支援物資も乱雑に置かれていました。

そのため、ある家族を一晩泊めてもらえるかと国境の受付から明け方4時に電話がかかってきたりしていましたが、今では国境での支援体制も整い、大型の仮設テントも設置され、深夜にスロバキアに到着した人々は翌朝の長距離バスの出発まで体を休められるようになりました。

私たちはそろそろお役御免かなと思っていますが、もしまた滞在依頼の連絡がきても対応できるように部屋の用意はしておこうと思っています。

私たちが受け入れたのは退避してきたウクライナ人だけではありません。
チェコから車でウクライナに住む家族を迎えにきたスロバキア人とウクライナ人のご夫婦やボランティアに来たドイツ人なども我が家に泊まってもらいました。

この5日間、様々な人々を家に招き、送り出してきました。多くの出会いがあればそれだけトラブルも付き物でして…

トラブルその一

疲れと不安からか、感情的に発言してくる人もいました。

スロバキア語が母国語の主人は何となくウクライナ語が分かるので(70%ほど相手の言っていることが分かると言っていました)何とか意思疎通ができますが、私はウクライナ語が分かりません。
身振り手振りを交えてスロバキア語でゆっくりと簡潔に話すとウクライナ人の相手は私の言っていることが分かるようですが、ウクライナ語でブワーッと話されるとさっぱり分かりません。
大きなため息をつかれたときは使えない人と言われたようで悲しかったです。

もちろん人によるもので、なんとなーくお互いが理解できるように配慮して意思疎通できたウクライナの方もいました。

トラブルその二

スロバキアは土足文化ではありません。室内では室内履き(スリッパ)を履くのが一般的です。

靴を脱がずに躊躇なく部屋に入り滞在したウクライナ人のグループもいました。
夕刻に我が家に着いて、土足のまま部屋に入りソファに腰掛けてしまいました。
疲れきっている相手の顔を見ていると靴を脱いでと言うのを躊躇してしまいました。
すでに土足で上がられてしまったので入念な床掃除は確定ですので、もういいや…と諦めたというとが正しいですね。

ウクライナでは地域によっては土足文化のようです。

トラブルその三

また、下水システムの関係で使用済みのトイレットペーパーはトイレに流さず、ゴミ箱に捨てるところもあるみたいです。
スロバキアはトイレットペーパーをそのままトイレに流します。

そのため、朝トイレに行くとトイレ横に置いていた床掃除用のバケツに排泄後に使用したちり紙がこんもり
もうそれを見たとき、驚きの余り感情が無になりました。
(人間びっくりし過ぎると感情失うみたいです)

モップの水切りがついたバケツやで?モップも横に置いとうし、どう見ても床掃除用のバケツやん!?

ウクライナの人たちからしたら、使用済みのトイレットペーパーを流すという慣習ではないからどうしたら良いか分からなかったのかも、とも思いましたが、わからないことがあれば聞いて欲しかったです。
何か(分からないことは)ありますか?と何度も声をかけていたのに。

その後即座にバケツは撤去し、トイレットペーパーは流して良いからと説明しても、今度は床に使用済みのちり紙を積み上げて下さっていました。

月曜日に新しい床掃除用のバケツを買いに行こうと思います。もう使いたくないもん。

慣習の違いによるものなのか?

慣習の違いによるトラブルは私たちだけではないようです。
配達担当地区で郵便物を配達した際に色んなお宅から情報を収集している郵便局員のおばさんは豊富に情報を持っています。

そんな郵便局員のおばさんから聞いた話ですが、状況が落ち着いたらすぐにでもウクライナに帰りたいウクライナの人たちはスロバキアで滞在したいと考える人たちが多くいます。
そのため、ボランティアとしてウクライナ人の長期滞在の受け入れをしている一般のお宅もあります。

あるウクライナ人家族を受け入れたスロバキア人の人が、「長期で受け入れる場合はよく考えてからにしたほうが良い」と言ったそうです。

スロバキアとウクライナの慣習の違いなのか、感覚の違いなのかは分かりませんが、トラブルがあり、すでに長期滞在を受け入れたことを後悔していたそうです。

退避してきた彼らの立場を考えると、出ていけとは言えないですよね。

もちろん、全てのウクライナの方たちがこのようなことをするのではありません。
あくまで私たちが対応した中で起きた出来事というだけです。
そこは誤解しないで下さいね。

助けを求める人に手を差し延べる側の私たちも血の通った人間でありまして、仏様ではございません。
色々と思うこともあるのです。

混沌を利用する闇のビジネス

混沌とした危機的状況と人々の心理を利用するビジネスが横行しているようです。

あるウクライナ人の集団を泊めたときのこと、彼らはイタリアへ向かうと言っていました。
話を聞くと、彼らはいくつかの家族の集まりでしたが、お互いをよく知らないと言っており、イタリアへの旅程の把握も曖昧でした。

ある仲介業者に金銭を渡す代わりにイタリアへの陸路での足を用意してもらっていたようです。
そんなことを知らないで偶然関わってしまった我々。

スロバキアの国境からは中欧の都市へのバスが無料で出ていますし、スロバキアの鉄道、ポーランド、ドイツなどの高速鉄道もウクライナ人はパスポートなどの身分証明書を提示すると無料で乗車できます。

また、ウクライナ国内~コシツェ(スロバキア)~プラハ(チェコ)の臨時列車の運行も開始されたそうで、徒歩や車で国境を越える人の数は減少傾向にあるようです。

人々の藁にもすがる思いや不安を利用して法外な金額を得るなんて許せません。
かといって法を犯している訳ではないのが厄介です。

私たちが遭遇したのは氷山の一角であり、このようなケースは数え切れないほどあるのだと思います。
危機的状況を利用してこのような商売があるのが世の常というのも事実です。

私たちも日常に戻る

目の前の対応に追われた5日間、主人は有休を取っていました。
週末はゆっくり休んで週明けからお仕事復帰です。

私たちが行ったことは本当に些細なことで、多くの人々を助けになれた訳ではありません。
それでもこの経験から私自身が他者への接し方に関して学ぶことがありました。

そういった意味でも無駄ではなかったと思っています。

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