今回の旅の予定はヨーテボリ~ヨンショーピング~ヨーテボリ南部諸島
航空会社はライアンエアーを利用しました。ライアンエアーを初めて利用した記事はこちら。
スウェーデン第二の都市、ヨーテボリを街歩き
ヨーテボリは街自体がコンパクトで、主な観光名所は比較的集中しているため観光客にはとても有り難い。
今年ヨーテボリは400周年を迎えたそうです。
街中で都市開発、交通整備が行われており、観光名所の魚教会と呼ばれる海鮮市場や海洋博物館は閉鎖されていました。(あぁ残念)
ヨーテボリ大聖堂や市立博物館、リセベリ遊園地(木造ジェットコースターが有名)などガイドブックに載っている場所がたくさんあるのですが、個人的に訪れて良かった場所を紹介します。
Kulturreservat Gatenhielm (ヨーテボリ文化集合住宅地区)
繁華街から少し離れた街中にひっそりとあるスウェーデンの伝統建築の木造家屋(18世紀頃)の集合地区です。すぐ横は小さな公園で現地の人たちが犬の散歩をしていました。


周りにはトラムが走り、スーパーマーケットもあるのに、ここだけ時間の流れが違うような不思議な感覚になりました。中には入れませんでしたが、歩いて回るだけで十分楽しめました。
移動は乗り放題プリペイドカードが便利!
移動にはバスやトラムを使うのがおすすめです。便利なのが公共機関が24~72時間乗り放題のプリペイドカード!
エリアA~Cとあるのですが、ヨーテボリの主要観光地名所を回るのであればエリアAで十分網羅しています。
カードはオンラインでも購入可能ですが、街のコンビニエンスストアや売店でも購入できます。
私たちは72時間乗り放題のカードを購入しました。値段は大人一人220スウェーデンクローナ(日本円2800円)でした。

上手に活用して移動はサクッとストレスフリーにヨーテボリ観光をしましょう!
私流、旅の楽しみ方
今回、ヨーテボリ空港に着いたのが深夜1時頃だったので、ホテルはフロントが24時間対応のところを選びました。
そしてフィーカ(fika)文化のあるスウェーデン、フロント横にいつでもコーヒーとクッキーが置いてあるのが嬉しかったです。(ヨーテボリだけでなく、今回の旅で宿泊したホテル全てにこのようなサービスがついてました。)

また、今回の宿泊先(ヨーテボリとヨンショーピング)はフィンランド式サウナの利用もできました。(だから選んだんやけど)
美術館は17時、店舗は大体18時頃には閉まりますし、私たち夫婦はバーに飲みに行くこともないので、夕刻以降をホテルでゆっくり充実して過ごすためのこの軽食とコーヒー、サウナのサービスは旅の満足度をさらに上げてくれました。
本当に選んで大正解でした。
有名な観光地をたくさん回るよりも、初めて降り立つ土地にわくわくする気持ちを噛み締めてゆったり旅先の情緒に浸りながら、旅を作る過程を楽しむのも悪くない。というか、それが好きなのです。
平成に生まれ、令和に生きる私ですが、中身は非常にアナログ人間でして、インターネットやSNSで情報収集はするものの、旅先で入手した地図に色々調べながら書き込むことが大好き。
宿泊したヨーテボリのホテルには小さな図書館&書斎スペースがあり、朝ベッドから一向に出てこない主人を置いて、コーヒーを飲みながら時間を忘れて地図とにらめっこしていました。

コーヒーとカーネルブッレでフィーカしましょう!
ハガ地区にあるCafé Husaren(カフェフサーレン)こちらのカフェの名物が巨大シナモンロールのHagabullen(ハーガブッレン)。
生地はもっちり、カルダモンがしっかり効いていて、パールシュガーも甘過ぎない。コーヒーとの相性も抜群でした。

実は私、シナモンロールが大好物でして、特にカルダモンたっぷりの本場北欧の味が好み。
市販のものは物足りず、シナモンを増量しまくって、手作りしてまで食べるほど。(食い意地よ)
話が逸れましたが、17世紀、スウェーデンがデンマークとの戦争の際にこのカフェがあるハガ地区は軍事地区だったそうです。
カフェの名前の由来はここからのようですが、面白いのは、スロバキア語でhusár(フサール)とは近世の騎馬軍隊の兵職の一種のことを指します。そしてhusárenとは軍事地域のことです。(歴史用語)

看板にご注目。軍人が馬に跨がっているモチーフです。
気になって少し調べると、起源は15世紀にハンガリーだそうで、その後の17世紀のポーランドとスウェーデンとの戦い(キルホルムの戦い)に繋がるようです。その後、騎馬隊を指す「フサール」という言葉も周辺国に広まっていったそうです。
つまり、このhusáren という言葉は過去の戦争の名残なのですね。
中欧とは民族も文化も違う北欧スウェーデンで面白い発見なのでした。
時の流れが歴史となり、国境はあれど世界は繋がっているんだと。
セカハン巡りで北欧食器を探して
サステナブルな生活が浸透しているスウェーデン、街中至るところにセカンドハンドのお店がありました。古着専門店もあれば、家具に食器や古本、おもちゃなど色んなものを置いてある店も。

使わなくなったものを手放して必要な誰かへ、そして欲しいものはまずセカンドハンドのお店で探す。このような行動が自然とできる、当たり前の社会であるのは素晴らしいですよね。
また、多くのセカンドハンド店では収益が社会に還元されるシステムになっています。恵まれない子供たちへの支援金や犬や猫のシェルターへの補助金などです。

北欧食器をお手頃価格で探したいのなら、セカンドハンド店はぴったりの場所です。スウェーデンのお宅で使われていた掘り出し物に出会えるかもしれません。
高速バスの乗車券の購入に右往左往
ヨーテボリ中央駅で高速バスのチケットを購入しようとチケットカウンターへ行きましたが、希望の時間帯のチケットは販売していない、その時間帯のバスチケットは向かいのコンビニで買えると言われました。
ほんまかな?と不信感を抱きながら向かいのコンビニに向かい、バスチケットが買いたい旨を伝えるとなんと買えるとのこと。 コンビニって万能ですね。
ちなみにバスの料金は便によって金額が倍くらい違うので、利用する時間には注意が必要です。

湖畔の小さな町、ヨンショーピング
ヨンショーピングはベッテル湖の湖畔に位置する小さな町です。私たちがこの町に来たのは、私の文通相手に会うためでした。大きな都市ヨーテボリとはまた違ったスウェーデンの小さな町を散策できたのも良い体験でした。

ヨーテボリからフェリーで南部諸島へ
さて旅も後半、ヨンショーピングを後にして再びヨーテボリに戻り、港からフェリーに乗りヨーテボリ南部諸島へ。
ヨーテボリ中央駅から11番トラムでSartholmen駅で下車、フェリー乗り場から821番のフェリーに乗ります。このフェリーへも先述したプリペイドカードで乗船できます。
大体フェリーは一時間に一本の運行。トラムのによってはフェリーの出発時刻ギリギリに駅に到着します。私たちがまさにそれでした。
案の定、トラムの扉が開くとともに他の乗客たちが港に向かって走り出したのです。私たちもフェリーを逃すまいと必死でスウェーデン人の背中を追いかけました。運動会の徒競走の定番、道化師のギャロップが脳内再生されつつ走りました。
しかも、この日は嵐のような強風が港に吹き込んでいたのです。絶対風速5m以上あったと思う。

今回私たちが滞在したのはStyrsö Skäret島。
滞在中に他にBrännö島, Vrångö島, Asperö島を訪れました。

島は車の乗り入れが禁止されており、人々の移動手段はバイクやゴルフカート!バイクの前に荷台をくっつけて荷物を運んだり、はたまた奥さんが荷台にちょこんと座り、夫婦で移動する人も。
ここの島々は夏は休暇で海水浴を楽しむために多くのスウェーデン人が訪れるようで、島には多くのコテージがありました。
正直、特に島には何もありません。(郵便局と売店くらい) でもそれがいい。
島にはハイキングコースも整備されており、北欧の植物を楽しみながら森林浴が楽しめます。

閑散としていますが秋も紅葉が綺麗ですよ。
運が良ければ鹿にも遭遇できるかも。

Asperö 島から帰りのフェリーを港で待っていると、潮風が吹き抜けるとともに聞こえる「メェーェェ」。辺りを見回しても家畜はいません。すっごくリアルな空耳やなーと思って、ふと前のRivö島に目を向けると何やら動く物体が!
羊が…おる!!! 放牧されているのか、野生化しているのか分かりませんが空耳ではなく、本当に羊がいました。

私のおすすめは少し早起きをして日の出を見に行くこと。海辺の風に段々と体は冷えるので長居はできませんでしたが、美しいの一言でした。

ヨーテボリに訪れるのなら、ぜひとも時間を割いてヨーテボリ南部諸島に足を運んで下さい。
スウェーデン第二の都市ヨーテボリからトラムと船で一時間ほどで海に山にスウェーデンの自然が満喫できる場所です。
私のスウェーデン人の文通友達もスウェーデンの西海岸で一番好きな場所と言っていました。
表情の変化が忙しい空と憂いを帯びた海に浮かぶ岩肌が露わの島々は一見の価値ありです。
